人材管理システム・CRMの検討
そもそもCRMとは?
CRMとはCandidate Relationship Managementの略で、人材業界では採用候補者管理ツールなどといった意味を持ちます。同じCRMでもCustomer Relationship Managementという顧客関係管理ツールの略もありますが、人材業界の場合は、前者の意味で使うケースが多いです。
ただし、採用候補者(Candidate)の管理だけでなく、求人をもらっている企業=顧客(Customer)の管理を行うケースもあるため、その場合は後者のCRMの意味合いも持ちます。
つまりは前者も後者も、紹介事業を営む側からの視点だと採用候補者と、求人をもらっている企業=顧客の情報を効率的に管理するという意味では、同じCRMを利用するという概念で間違いはありません。
よく紹介や派遣業を営む上で、CRMツールの導入は必須である、と言われていますが実際は運用フェーズ、規模によって必要かどうかは変わってくるのと、ツールも様々あり、どのようなツールを利用するのが正解なのか、弊社のクライアント様にヒヤリングを元に、解説をさせていただければと思います。
そもそもCRMの導入は必要なのか?
これはCRMの導入費用と運営規模によります。扱っている求人数、応募者数、運営スタッフが多い場合は、CRMを導入したほうが業務効率は格段に上がりますが、運営初期からは正直必要がないケースのほうが多いです。
弊社は特にサービス立ち上げにかかわることが多いのですが、運営初期のタイミングでCRMを利用しても、使いこなせないケースが多いです。その理由としては、運用初期は扱う求人数も、応募者数も、運営スタッフも少ないため、無料で利用できるスプレッドシートや弊社から提供をさせていただくWEBサイトに付随する機能で十分に機能として足りてしまうからです。
一方で、扱う求人数が多くなり、応募者も月十数人かそれ以上、運営スタッフも増えてきたら、CRMを導入するメリットは高いといえます。特に応募のステータス管理は応募数とスタッフ数の増加に伴い煩雑になりやすいのと、CRMによっては帳簿系の資料が作れる機能があったりするので、それらも業務効率に好影響を与えるものになります。
運用初期はできる限り、求人獲得+求職者獲得に予算を投下していき、その次の工程で運営規模にあわせてCRMツールを導入するといった、成長・規模に合わせた運用の検討をおすすめします。
どのようなCRMツールがあるのか?
CRMといっても、様々あります。実際に弊社のお客様ヒヤリングをして、利用されているCRMを教えていただきましたので、それらを紹介してきたいと思います。
Google スプレッドシート
オンラインでほかのスタッフと共有利用できるGoogleが提供するスプレッドシートです。利用も無料で、APIも充実しているため、自由度がかなり高いです。利用が無料のため、運用初期に導入をされるケースが見られます。
自由度が高すぎる反面、API連動だったり、その他凝った運用をしようとすると、それらの設計を発注する必要があり、かえってコストが高くなることがありますので、運用初期に「ほかのスタッフと共有できるエクセル」と割り切って利用をするのもありです。
サービスサイト
導入費用
無料
良いところ
- 無料で導入できる。
- 複数人で利用できる。
- 費用はかかるが、完全に業務に寄せたカスタマイズができる。
気になるところ
- 人材業に特化しているわけではないため、仕様を人材業に寄せようとすると、自由度は高いため可能ではあるが、カスタムに費用がかかるケースが多い。
Salesforce(セールスフォース)
Salesforce(セールスフォース)は、アメリカに本社を置く株式会社セールスフォース・ドットコム社が提供するクラウド型CRMになります。そもそもCRMとしてサービス展開をしているため、Googleのスプレッドシートに比べて最初から諸々の管理がしやすいUI(ユーザインターフェース)になっています。
ただしGoogleスプレッドシート同様、人材業に特化しているわけではないため、項目などカスタマイズが必要になります。GoogleスプレッドシートのAPIのカスタマイズは少々特殊で対応できるSEが限られてきますが、Salesforce(セールスフォース)の場合は、簡単なカスタマイズであれば自身で行えてしまいます。
WEBと連動するAPI連携も「Web-to-リード」というサービスが提供されており、比較的容易に連携が可能となっています。また、サービスを多岐にわたって展開してる場合、セールスフォースで顧客管理などを一元管理しているケースが多く、そういった場合に弊社のお客様でもよく導入されているのを確認しています。
プランにもよりますが、一番最適なプランで月/税別18,000円かかるため、人材業しか行っておらず、ほかの事業との連携が一切ない場合は、マッチングッド、ポーターズといった人材業に特化したCRMを検討したほうが良いかもしれません。
サービスサイト
導入費用
一番最適なプランで月/税別18,000円~
(もっと安いプランもある)
良いところ
- また人材業界に寄せるカスタマイズも簡単なものであれば自身で行える
- サイトとの連携もしやすい
- 汎用性が人材とは関係のない事業とも一元管理・連携ができる
気になるところ
- 最も利用されているLightning Enterpriseで月/税別18,000円の費用が掛かる
- Googleスプレッドシート同様、人材業に特化はしていないため、カスタマイズは必須
- 複雑なカスタマイズは費用がかかる
kintone(キントーン)
kintone(キントーン)はグループウェアで有名な日本に拠点を置くサイボウズ株式会社が提供している開発の知識がなくても自社の業務に合わせたシステムをかんたんに作成できるクラウドサービスです。
求人情報、顧客情報などといったデータを扱うだけでなく、コミュニケーション機能や、日報、採用面接管理、タスク管理など、業務改善に特化したツールになっています。
Salesforce(セールスフォース)同様、事業の垣根を越えて様々なシステムとの連携が可能となっているため、はやりすでに多事業展開している企業様がすでに利用されており、人材業を始めるタイミングで一元管理のため、導入をするというケースが多いです。
導入率は、Salesforce(セールスフォース)同様、弊社のクライアントの中でも多いです。
サービスサイト
導入費用:
一番利用されているスタンダードコースで月/税別1500円~
(もっと安いプランもある)
良いところ
- 一番利用されているスタンダードコースで月/税別1500円と低価格のため導入しやすい
- また人材業界に寄せるカスタマイズも簡単なものであれば自身で行える
- 汎用性が人材とは関係のない事業とも一元管理
- 連携ができる
気になるところ
- サイトとの連携はAPI連携が必要のため多少開発コストがかかる
- Googleスプレッドシート同様、人材業に特化はしていないため、カスタマイズは必須
- 複雑なカスタマイズは費用がかかる
マッチングッド
マッチングッドとは、株式会社ブレイン・ラボが提供する、案件(求人情報)・求職者管理から契約・請求管理まで一元管理できる人材派遣、人材紹介に完全特化したクラウド業務管理システムになります。
人材派遣、人材紹介のための求人・求職者管理、マッチング・進捗管理、データ管理、契約管理、勤怠管理、給与・請求、帳票系出力、データ分析など、ほぼ必要な機能はすべて揃っており、弊社のお客様でも導入率の高いCRMになります。
WEBサイトとの連動も可能で、UIはかなりシンプルで、ITのリテラシーが高くなくても使いやすく、弊社でも数多くのサイトとの連携実績もあります。今から起業して、人材業を始められる場合のCRM検討の第一候補にあげるなら、マッチングッドになります。
サービスサイト
導入費用
月/20,000円税別~
良いところ
- 人材紹介、人材派遣に完全特化しているため、必要な機能がすべて含まれている
気になるところ
- 特になし
あえて気になるところを言うのであれば、月/20,000円税別の費用が掛かるため、ある程度求人獲得が進み、求職者のエントリーを得るためのプロモーションを行うぐらいのタイミングでの導入検討でもよいかもしれません。
HRBC(HRビジネスクラウド)
サービスサイト
導入費用
月/15,000円税別~
ポーターズ株式会社が提供するHRBC(HRビジネスクラウド)は、人材紹介・人材派遣向けに特化した業務管理クラウドシステムです。よくマッチングッドと比較されるシステムになります。弊社のお客様でも導入事例も多く、マッチングッド同様大変よく出来た完成度の高いCRMです。
良いところ
- 人材紹介、人材派遣に完全特化しているため、必要な機能がすべて含まれている
気になるところ
- 特になし
あえて気になるところを言うのであれば、月/20,000円税別の費用が掛かるため、ある程度求人獲得が進み、求職者のエントリーを得るためのプロモーションを行うぐらいのタイミングでの導入検討でもよいかもしれません。
他にも、、、
他にもブレインラボが提供する「Career Plus2」というCRMがありますが、こちらは弊社のお客様での導入事例がなく、情報をお聞きすることができませんでしたがサービスサイトを見てみると、人材紹介、人材派遣に特化したシステムを提供しており、機能としては必要十分であります。
導入費用がホームページ上に記載していないため、興味がある方は一度問い合わせをしてみるとよいでしょう。
サービスサイト
導入費用
ブレインラボにお問い合わせください
まとめ
多岐にわたる事業の展開があり、すでにそこで人材特化型ではないCRMをすでに利用しており、そのCRMを使った方がメリットが高い場合は、既に利用されているCRMの利用を検討し、今から起業し新たに人材業を始められる場合は、やはり人材業に特化したCRMの利用されることを強くお勧めします。
ただし導入時期は、求人も求職者の情報も無い、つまりは管理すべき情報が状態では無駄なコストになってしまうため、タイミングを見た導入を推奨いたします。
人材派遣・人材紹介業は求職者あって始めて成り立つビジネスモデルです。単にホームページを持っているだけでは、求職者は御社を知る事すらできません。当サービスは能動的に、ただ効率的に求職者(もちろん採用担当者)にアプローチをして、対話をして、反響を生み出す、御社の優れた営業マンとなるホームページの構築・運用が可能なサービスです。SEO/SEM専門チームのノウハウを存分に取り入れパッケージ化しており、高品質で、専門性の高い人材業に特化したホームページを低価格にて提供をさせて頂いております。
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