人材業界ビジネスの新規参入の壁
【人材紹介ビジネス】新規参入7つの壁を越える方法
本記事では最初に、ビジネス全般における新規参入の壁を7つ紹介します。次に、人材紹介ビジネスにフォーカスして具体例を交えて、「壁を乗り越える方法」を解説してきます。
ビジネス全般における新規参入7つの壁
どのビジネスでも新規参入する場合には、下記の壁が存在します。
- コスト
- ブランド
- 施設
- 流通
- オリジナリティ
- ノウハウ
- 政府
これは別の壁として存在しているわけではなく、相互に影響し合っています。つまり、「1つずつ解決していく」のではなく「一気に解決してく」という形がベストです。
また、上記に壁の中でも「オリジナリティの壁」を超えることで、他の壁も乗り越える確率が高まります。
それぞれについて詳しく解説していきます。
コストの壁
何を作るにしても「生産コスト」はかかります。そして「生産コスト」は、「売る」ことによって回収するのがビジネスです。
しかし新規参入の場合には、「売る」という行為が非常に難しくなります。なぜなら新規事業は、認知度も信頼性も何もない状態だからです。
そのため、すでに事業を始めている他社と同じ「生産コスト」で商品を作っても、売上を得られずに終わってしまいます。
それを回避しようと「生産コスト」を押さえて商品を作ると、すでに事業を始めている他社よりも質の悪い商品になってしまいます。
ブランドの壁
すでに事業を始めている他社には、認知度や信頼性があり、「その会社が出している」というだけで売れる状態になっています。
たとえば、新しく「パソコンを作る事業」を始めたいとします。
そのときに、アップルなど有名な会社よりも認知度や信頼性に欠けており、「アップルよりも選ばれる」というのは夢物語でしょう。
このように、新規参入の場合には「ブランド力」がないため、たとえ同じ質・同じ値段で売っていたとしても、買われるのが非常に難しいのです。
施設の壁
新しい事業を始める場合には、「商品の開発」や「製造」を行う施設が必要になります。
新規参入する場合には、これらをゼロから揃える必要があり莫大な資金が必要になります。
その資金は「どこから集めるのか」という問題は、解決しづらいです。
お金を借りるにしても、実績がなく難しいですし、売上がないため資金を回すのも難しいです。
流通の壁
商品ができたとしても、それを置いてくれるお店が必要になります。
しかし、すでに事業を始めている他社も当然商品を売っています。つまり、商品を置いてくれるお店は、すでに牛耳られている状態になっているのです。
そのため、「商品はあるのに、売る場所がない」という事態に陥ります。
オリジナリティの壁
すでに商品がある市場では、同じ商品を作っても売れません。先ほども述べたとおり、ブランド力もなければ売る場所もないからです。
それでも、すでに事業を始めている他社に打ち勝とうとするならば、自社にしかない強み(=オリジナリティ)が必須です。
しかし、新しく事業を始めるという状態。つまり初心者なので、「他社が思いつかなかったような新しい商品」を作り出すのは簡単ではありません。
加えて、良さそうなアイデアを思いついたとしても、すでに事業を始めている他社もそれを思いついている可能性があります。
その上で作っていないのであれば、何かしらの欠点があるということです。
欠点があるならば、いくらオリジナリティがあっても売れる商品にはならない確率が高いですよね。
ノウハウの壁
ノウハウの壁は、料理屋さんをイメージするとわかりやすいです。
「秘伝のタレ」ってありますよね。これは、「とても美味しいタレを作るノウハウがある」ということです。
この「秘伝のタレ」は、外部の料理屋さんに真似されないように、情報を遮断していますよね。
一方で新規参入する場合には、「美味しいタレ」をゼロから作らなければいけません。
加えて、そのタレが「秘伝のタレ」に匹敵するほど美味しくなければお客を奪うことができません。
ノウハウとはこれだけではありません。
- 集客するノウハウ
- 買ってもらうノウハウ
- 商品を作るノウハウ
- 認知度を高めるノウハウ
- 人脈を作るノウハウ
- などなど
このように、「これを知っていなければ話にならない」というものは数多くあるのです。
政府の壁
政府の壁とは、法律や制度などによって参入が阻害される場合です。
たとえば、弁護事業をやりたくても弁護士資格を取得するか、持っている人材を雇うしかありません。
人材紹介ビジネス 新規参入の壁を乗り越える方法
これまでに、ビジネスにおける新規参入の壁を7つ紹介しました。
- コスト
- ブランド
- 施設
- 流通
- オリジナリティ
- ノウハウ
- 政府
これは当然ですが、人材紹介ビジネスを新しく始める際にも壁になります。
そこで本章では、人材紹介ビジネスにフォーカスして具体的に上記の壁を「どう乗り越えるのか」について解説していきます。
コストの壁
人材紹介ビジネスにおけるコストの壁は、求職者や求人者を集める費用です。
人材紹介ビジネスには、「生産」という過程がないためコストの壁がないように思われがちですが、求職者や求人者を集めるのには費用がかかります。
コストの壁を乗り超えるには
- ブランド
- 流通
- オリジナリティ
- ノウハウ
上記の壁を乗り越えることで解決できます。
ブランド力があれば、広告費をかけずに求職者・求人者を集めることができます。
また、サービスを利用してくれる会社を確保できているということは、求人者を集める必要がないということです。
加えて、オリジナリティがあれば、効率良く求職者・求人者を集めることができます。
さらには、集客のノウハウがあれば、同じサービス内容でも集客しやすくなります。
ブランドの壁
人材紹介ビジネスにおけるブランドの壁は、他の大手人材紹介会社です。
新規参入した場合には、どうしても既存の人材紹介会社よりも認知度や信頼性で劣ってしまいます。
つまり、「新規参入の人材紹介会社を使う理由がない」という状態になってしまうのです。
ブランドの壁を乗り越えるには
- 流通
- オリジナリティ
上記の壁を乗り越えることで解決できます。
流通の壁を乗り越えれば、「サービスは充実しているのに、使ってくれる会社がない」という状態を回避できます。
また、オリジナリティがあれば「○○の人材は…」と他社より優先して依頼してもらえるでしょう。
つまり、「○○の人材は、△△社に」という地位が獲得できます。
施設の壁
人材紹介ビジネスにおける施設の壁は、事務所です。加えて、求職者・求人者を募集するサービスも施設のカテゴリーに入ります。
人材紹介ビジネスを始めるには、求職者の面談ができるスペースが必須です。加えて、個人情報を厳格に管理できる物も必要になります。
求職者が来談しやすく面談もできるスペースとなると、案外費用がかかります。
また、求職者応募サービスは、手数料が20~30%に設定されているものが多いです。
つまり、年収400万円の求職者を就職させた場合には、本来100万円ほどの売上があるのですが、そのうち20万~30万円ほど手数料として取られてしまうのです。
それに加えて、掲載費も取られます。
施設の壁を乗り越える方法
施設の壁は、ランニングコストを抑えることで乗り越えられます。
施設の壁は、事業の最初期に現れる壁です。この壁を乗り越えない限り、他の壁には当たることすらできません。
まずは、小さいことから始めて、施設にかかる資金をできるだけ減らすことが重要になります。
つまり、自宅に事務所を構えるなどの対策が有効になります。または、レンタルオフィスを利用するのも良いでしょう。
また、求職者の募集は「1つのサービスのみを利用する」などのルールを設けて掲載費を安くすることを考える必要があります。
流通の壁
人材紹介ビジネスにおける流通の壁は、サービスを充実させても利用してくれる会社がないことです。
新規参入の場合には、ブランド力(=認知度や信頼性)がないため、「サービスを利用しよう」と思ってくれる会社がありません。
つまり、求職者を集めたとしても、それを紹介する会社がないという状態になってしまうのです。
流通の壁を乗り越えるには
- ブランド
- オリジナリティ
- ノウハウ
上記の壁を乗り越えることで解決できます。
新規参入で信頼性がない(=ブランド力がない)場合に、ブランド力がある他会社と同じような人材を扱っでも、求人を空けてくれる道理はありませんよね。
「良い人材を紹介してくれるとわかっている会社」と「良い人材を紹介してくれるか怪しい会社」では、勝負になりません。
また、オリジナリティがあれば求人を空けてくれる企業が出てくる可能性があります。
たとえば、「質の良いプログラマーを揃えています」というオリジナリティがある場合。
この形ならば、「プログラマーを紹介してもらうなら○○社」という形で、求人を得られます。
また、売り場を手に入れるノウハウがあれば、同じような人材であっても売り場を勝ち取ることができるかもしれません。
たとえば、「○○社から人材を得るメリットを上手に伝えるノウハウ」があれば、どうでしょうか。
オリジナリティの壁
人材紹介ビジネスにおけるオリジナリティの壁は、サービス内容での差別化が難しいことです。
人材紹介ビジネス会社は、求職者と求人者をつなげる仲介役なので、求職者や求人者に干渉することは基本的にありません。
この場合には、信頼性や認知度がある大手人材紹介会社に依頼するのが、最良の選択になってしまうのです。
そのため、新規参入では難しいです。
オリジナリティの壁を乗り越えるには
オリジナリティの壁を越えるには、「ニッチな分野を攻める」というのが重要になります。
同じ分野・同じサービスでオリジナリティを出すというのは、非常に難しいです。
一方で、違う分野・同じサービスであれば、オリジナリティを出すことは比較的簡単になります。
「人材紹介」というサービスであっても、
- 機械系に強い人材を紹介できる
- 営業に強い人材を紹介できる
- 英語が話せる人材を紹介できる
- などなど…
さまざまな分野の人材がいますよね。
また、営業系に絞っても
- プレゼンが上手な営業を紹介できる
- 行動力がある営業を紹介できる
- マーケティング能力に優れた営業を紹介できる
- などなど
このように視点を変えれば、さまざまな分野があるのです。
王道ではなく少しニッチな分野を攻めることで、オリジナリティを出すことができます。
ノウハウの壁
人材紹介ビジネスにおけるノウハウの壁は、求職者や求人者を集めるノウハウです。
認知度や信頼性があれば、集客するのは比較的簡単です。
しかし、それらがゼロの場合にはどうやって集客するのか。このノウハウを理解しなければいけません。
加えて、求職者を集められたとしても、どうすればサービスを利用してくれる会社が見つかるのか。このノウハウも必要になりますよね。
ノウハウの壁を越えるには
ノウハウというのは、言い換えるなら「蓄積」です。
長い年月をかけて研究したからこそ、大手の人材紹介会社になれるように、蓄積があってこそのノウハウです。
そのため、新規参入者がいきなり何かしらのノウハウを手に入れることは非常に難しいです。
であれば、まずは「真似をする」という方法がベストだと思います。
学ぶの語源は「真似ぶ」という諸説があるように、真似をすることでノウハウを学ぶ
ことができます。
大手人材紹介会社や中堅人材紹介会社が、どの媒体で、どうやって集客しているのかを研究するのです。
政府の壁
人材紹介ビジネスにおける政府の壁は下記です。
- 個人情報を厳格に管理・保護できること
- 代表者がいること
- 職業紹介責任者がいること
- 事務所が適切であること
- 適切な事業運営ができること
- 適切な資産を有すること
人材紹介ビジネスは、国の許認可事業なので、上記の要件を満たしていなければ始めることができません。
政府の壁を乗り越えるには
許認可の取得方法については、こちらで詳しく解説しています。
まとめ
新規参入を阻害する壁は下記の7つです。
- コスト
- ブランド
- 施設
- 流通
- オリジナリティ
- ノウハウ
- 政府
上記のうち、コスト・ブランド・流通に関しては、オリジナリティの壁を乗り超えることで、突破しやすくなります。
そのため、何よりも優先してオリジナリティの壁を乗り越える必要があります。
また、施設・政府は、人材紹介ビジネスにおいて障害にはなりづらいです。
ノウハウの部分に関しては、ノウハウとは蓄積であるため、簡単には解決できませんが、大手の人材紹介会社を真似ることで、解決できる可能性が高まります。
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